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■01/11/04 33巻感想 | |||
33巻感想
今回、感想長いです…途中で挫折しなければ過去最大に長い感想文をお目にかけることができると思います…。 それほどまでに語っても語り尽くせない巻でした。 さて、33巻の感想を簡潔に言えば・・・「濃密すぎて、読んでいて溺れそう。悲しくて嬉しくて…ハラハラして、感慨深くてどうしていいのかわからない。とにかく良かった」という状態です。 沢山のミラージュの文庫の中で、私の中では1番目か2番目に良かったと思うくらい大絶賛したい巻でした。 どこから書いていいのか、もう気になるところ盛りだくさんで、友人と語ろうとしても、どこから話をするべきなのか迷ってしまうくらいでした。 なので…本の順番に書いていこうかと思います。 表紙について今回の表紙を見るだけで、とりあえず直江&高耶はやっぱり生きてるわ〜とネタバレしてしまう表紙でした(笑)いや、どうせ死ぬはずがない…とは思っていたのですが、大怪我はするかもしれないな…と、前の巻を読んでから怯えていたので。 でも、あの赤い髪の男は誰?やっぱり信長だよね…と悩んだりしました。 オビについてなんか色合いが表紙に合ってていいなぁと。でもね、小さい文字の[直江と高耶に危機が]って所で目が点に。 いつもずっと危機だったような気がするんですけれども…。 人物紹介のところ今回は中川よりも、清正を追加するべきじゃないかな? 潮よりも小太郎か隆也の説明が欲しいと思ったりしたのですが… [第二十一章 地底の冷たき楽園。]のこと 冒頭部分のこの章、いきなりツボでした。 直江が無事なのはものすごく嬉しかったんですが、その喜びを味わう暇なく戦う直江に引き込まれていきました。 ああ〜核が来ても止められないのねぇぇ。すごいわ〜!!直江!で、晴家とのやりとり。p11のあたりのところ。 あそこで叫んだのが直江の本心ですよね…あんなギリギリのところで打算なんか働かないでしょうから。 すると直江の本心は、どちらかというと高耶と一緒の浄化を希望してるということに。遠い未来に…高耶の存在がゼロになるよりは、やはり望みを持ちつづけたいのよね…。 自分では高耶を殺せない、だからずっと高耶の最後まで一緒にいるつもり…でも本心は魂を救いたくて、殺されたがっているのね;;;もしかしたら、 なんとかなる方法があるんじゃないかと、ギリギリまで足掻いて、模索して…このままじゃ手後れになるって判るんだけど、自分では決断できない。殺されると しても、いざとなれば全力で抵抗してしまう。 そんな直江の姿に、リアルな人間としての葛藤が伝わって来て、考えれば考えるほど、もうどちらも選べないと言った直江の言葉は、とても小説の中の人物には思えないくらいで、生々しさを感じました。 私は直江ほどの極限ともいえるような選択をしたことは、今までに一度しかない。内容も自分の生死には関わらないような選択だった。 直江からみれば、現実を生きる私のほうが甘いと思うかもしれない。 でも今までずっと私は奥の深い悩みを抱えた直江のことを、わかるつもりで読んでいました。 直江の悩みに似たような、似てないような覚えが……行動の記憶というか、同調できろようなモノが自分の中にあるのです。直江が私の覚えのある行動 をしてその時の記憶をかすめる度に…ああ、そういう選択をするのだなぁと、共感したり、反対の行動をすればそういう選択肢もあるんだな…と、自分にそれぞ れ照らしあわせて、実感しながら読んでいたのです。 だから直江の綾子へ向けたあの叫びの部分を読んだとき、余計にリアルに感じたのかもしれません。 改めて、あの場面で私はそもそもミラージュにハマッたときに何に惹かれたのかと、自分の原点を思い出させてもらったような気がしました。 そう、私は…直江と高耶が目指す「最上の場所」がどんなところなのかを、見届けたいと思ってきたのです。 私自身は、最上の場所を目指すことはできず、挫折しましたから。 そこはどんな場所なのか、どんな眺めなのか……ずっとまぶしくて想像もできなかったのです。 綾子さんが告げたことは、最上の場所は出来上がった場所ではなく、作っていく行程を指していて……。あれには私は目からウロコが落ちるような思いでした。氏康公じゃないからウロコなんて持ってないけれど(笑)ああ、前後しましたが、綾子さんのあの予言めいた部分。 絶対零度という言葉で私は「氷結〜」が頭の中でBGMとして流れてきました。 絶対零度の世界といえば冷たく、これ以上ないほど暗いイメージで、全てが凍り付くような世界だと思う。 そこでは直江の絶望も情熱も、高耶の希望も全て凍りついて…殺伐とした、何もない救いもなく光も届かず世界にただ、二人……なんていう暗い世界を 勝手に想像してしまいました。、私の想像は話半分おいといて;;;このまま行けば二人は明るいほうへ進んでるとは言い難く、やっぱり綾子のいうような明る いとは言えない世界へたどり着くかもしれないだろうな…と。 綾子はそれを止めたいんですよね…それじゃ駄目だって知ってる。 だから自分が憎まれてもいいからそんな破滅への道を二人に辿らせたくないのだろうな、と。 時々ね、綾子ってすごく鋭いというか、予感めいたことを言うと思うことがあると思いませんか…。そしてそれが外れたことがない気がする…。 さて、直江が兵頭に言い放った言葉…あれも今回読んでいて震えました。 いやあ…叱咤激励というか…逆ギレというか……(笑)あれも本心ですよね…。今回本音と本音の激突で、もう初っ端から読んでいて濃厚で狂いそうなほどでした。 綾子や兵頭は途中で目が覚めたのに…清正は…ああ情けない。 でも、あれ対峙してたのが高耶だったら何かしら反応したのかな〜とか思いました。 しかし、清正や兵頭は今まで他の霊に憑かれたことなかった訳だから…さぞかしショックだったでしょうね…。あれで戦闘拒否したりしないだけ強い人達だと感心しましたが。 今まで自分こそが強者だと思ってて、それが逆転しちゃったような状態ですからね…私なら恐くてもうどこにも動けないかもしれないです。 高坂の登場は、ちょっと意外で驚きました。 美味しいところをさらっていくのは、やっぱりこの男なのかっ!? しかーし、綾子が目に入ってないのか;;それほど直江を構いたいのか高坂…。 最初の章の感想だけでこんなに長くなってしまいました(汗)とりあえず、続きはまた後で。 01.11.04 UP |
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